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Be Kind and Loving愛のある場所、サン・ジュニペロとコネチカット

Haru
November 19th, 2020

今年は以前にくらべてたくさんの映画を観るようになったので、時間が経っても思い出せるようにと、心にのこった映画は Notion のデータベースに格納するようにしている。心が揺さぶられ、感動を覚える作品にはそう何度も連続的に出逢うことはないので、まだほんの数作品しかそこには登録されていないが、最近また、心にのこる気持ちのよい映画に出逢えたので、それを新しく更新することにした(年明けにでも、2020年に観た映画をリスト化して、個人的に「勝手にアカデミー賞」なんかをやっても面白そう)。

今回、新たに追加したのは、オムニバスSFシリーズ『ブラック・ミラー』のシーズン3に収録されている『サン・ジュニペロ』という作品(どちらかというと映画というよりはドラマにカテゴライズされるのだと思う)。この物語は、テクノロジーが発展し、現実世界とは別に、クラウド上に精神を取り込むことができるという設定で、現実世界ではなく仮想世界で出逢った女性ふたりの恋愛を描いている。この作品では、肉体が消滅しても、生き続けることができるといった、テクノロジーと倫理の問題から、人種やジェンダーの問題まで、様々な社会問題を提示しているのだが、個人的にはそれらを飛び越えたふたりの恋愛に見入っていた。相手の現実世界での姿を知らないふたりが、いまある環境で愛し合う姿はなんとも美しく、その「愛」を目の当たりにすると、そこにテクノロジー、人種、ジェンダーの問題は存在さえしていない気がした。終盤でふたりは、仮想世界からは想像もできなかった姿で現実世界で再会するのだが、それでも再び仮想世界へ戻り、恋愛関係が継続していく様子には、ものすごく心を揺さぶられる。

ぼくら人間の心にとって栄養となるものは、おそらくこの世にたくさんあるのだろうけど、「愛」はまさになくてはならない存在なんだなと、この作品を観て改めて思った。『Lobsterr Letter』vol.83にある「幸福のディール」というタイトルで紹介されていた記事には、「幸福とは何か」を追求すると「愛」であることに結びつくと書かれている。1939〜1944年までの間にハーバード大学を卒業した男性(個人的にはもっと対象を広げて欲しかったが)を90代になるまで追跡した結果、最も幸せな生活を送ったと報告した被験者は、家族への強い絆だったり、親密な友情、豊かな恋愛生活を送っていた人たちだという。

「幸福のディール」のとおり、愛には様々なかたちがあり、かつそれは恋人だけには限られないのだろう。最近読んだケン・リュウ氏の『紙の動物園』は、コネチカット州(アメリカ北東部)の郊外に暮らす中国系移民の母と子の物語。けっしてハッピーエンドとはいえないものの、口をきかなくなってしまった息子へ送った母親の手紙には、思わず胸を打たれ、愛について考えるきっかけをもらい、自分自身も家族を大切にしようと思った。

人に優しくすることは人生を豊かにする上でとても大切なことのように思えるので、ぼくの部屋の壁には「Be Kind」と書かれた付箋が見えやすい場所にはられている。ただ、いま振り返ってみると、それは「いい人生を送るために人に優しくしなさい」というような、どこか戒めのような感じになっていたのではないかと思ってしまった。『サン・ジュニペロ』は仮想世界での物語だったが、その愛のある世界観をもって、いまの世界を生きていきたい。「Be Kind」という文字の奥に愛を秘めながら、家族や友人たち、周りにいる大切な人たちを心から大事にしていきたい。


📽The Movies We Watched

イエスマン “YES”は人生のパスワード

銀行員のカール(ジム・キャリー)は、仕事でもプライベートでも「NO」が口癖で、仕事での商談や友人からの誘いなど、日常生活のあらゆることを断る生活を送っていた。しかし、とある理由で参加したセミナーがきっかけで、カールの生き方は変わっていく。イギリス出身のコメディアンであるダニー・ウォレスの実話に基づいたコメディ映画。 単純で明快なストーリー🤲 「NO」としか言わない主人公のこれまでの生活が、「YES」のある日常へとシフトしていきます。学びもあり、かつ純粋に楽しめる作品です😁

ザ・ディスカバリー

死後の世界が科学的に証明された近未来を舞台にしたSFドラマ。ロバート・レッドフォード演じる科学者ハーパー博士が死後の世界を発見したことで、現世に絶望した人々は死後の世界に希望を求め、数百万人もの自殺者が出てしまう。この事態に責任を感じているハーパー博士の息子ウィル(ジェイソン・シーゲル)と父の住む島を訪れる道中で知り合ったアイラ(ルーニー・マーラ)の二人は真実を明らかにするため、死後の世界の調査に乗り出す。 ルーニー・マーラが出演している作品はいまのところすべて好みです😊


😎Cool Things

Humane

元Appleのデザインとテクノロジーのトップを努めた2人が、次なるiPhoneとなるプロダクトを開発するベンチャーを立ち上げている。その名も「Humane」。現在のスマートフォンが与える負の影響を克服するようなプロダクトになりそう。来年末までには詳細を発表する予定だというので楽しみです😊

味な副音声 ~voice of food~

フードエッセイスト・平野紗季子さんがお届けするPodcast『味な副音声』。平野さんの食に対する愛情、語彙力のゆたかさ、表現力の幅広さに心酔します。「味な副音声」というタイトルも大好きです🍰

くらしのこよみ

日本で古くから用いられてきた季節の区切り方「二十四節気」と「七十二候」に沿って更新される、暦アプリケーションです。自然の変化を表す七十二候の言葉をベースに、その季節を堪能できる写真や俳句などの読みもの、食材、料理などが紹介されている。

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「What If…?」それはとてもパワフルな問いだ。ブランドにとって、容易く使えるような問いではなく、掲げるビジョンへのコミットが絶対条件となる。このビジョン・ドリブンな問いは、問う側、問われる側それぞれに想像する力を求め、僕らの当たり前を見つめ直す機会を与えてくれる。

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Social Change

大好きなポッドキャスト『Lobsterr FM』のvol.05のなかで、佐々木さんが語っていたこと「人口推移と社会変化の関係」が、今でも心

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